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新田均のコラムブログです


by nitta_hitoshi

2010年 05月 03日 ( 1 )

本日、日本青年会議所東海地区三重ブロック協議会主催の憲法タウンミーティングに出席してきました。そこで受けた質問に、私がどう答えたかを報告していきたいと思います。バネリストの相手は日本共産党三重県委員会の中野武史さんでした。

質問1.憲法とは何か?

《それぞれの国の歴史・伝統・文化を背景とした国家の役割と機能、および政府と国民との関係を規定した最も基本的な法律である》。

 昨年もパネリストとして参加させていただき、同じ様な質問を受けて、私は次のようにお答えしました。
「憲法とは一言で言うと何なのか」という御質問ですが、それは、「国を運営するにあたっての基本的なルールを定めたものである」ということです。ですから、憲法の意味を理解する上で前提となるのは、そもそも国家とは何なのか、何のためにあるのか、ということが分かっているということです。
 それでは、国家とは何なのかといいますと、その国土に住んでいる国民が望むような生き方を保障するために組織された、この地上においての、「最大最強の人権保護団体」だということです。」

 憲法や国家の本質が、年毎に変わるということは有り得ないわけですから、今年も同じような答えをするしかないわけですが、昨年は、国家と憲法の本質を理解するための例として、世界最初の近代憲法であるアメリカ合衆国憲法の前文を取り上げましたが、今年は、中野さんを意識して、少し意地悪く、社会主義崩壊後に造られたロシア憲法(1993年)の前文を紹介したいと思います。

われわれ、ロシア連邦の多民族からなる国民は、
自らの大地において共通の運命によって結びつけられ、
人の権利および自由、普遍的平和および調和を尊重し、
歴史的に形成された国家の統一を保持し、
普遍的に認められている諸民族の同権と民族自決権を基礎にし、
祖国への愛と尊重、善と公正への信頼をわれわれに伝えた祖先の栄光を追悼し、
ロシアの主権を再興し、その民主的基礎を確固たるものとし、
ロシアの安寧と繁栄のために努め、
現在と未来の世代に対し、われわれが祖国に負うべき責務に基づき、
世界共同体の構成員であることを自覚し、
ロシア連邦憲法を制定する。

 ここで言われているポイントは、基本的に、昨年紹介した合衆国憲法と変わりません。

①.一番目は、ロシアという国とその憲法は、それを構成している国民とその子孫の「安寧と繁栄」ためにあるということです。言うまでもないことですが、それぞれの国とその憲法は、外国人のためにあるわけではないということです。

②.二番目は、国家というものは、その国土で暮らしてきた先祖たちによって造られ、現在および将来の国民は、先祖が歴史的に形成してきた国家や価値観を、愛し、尊重し、誇りに思って、それを子孫に伝えていくべき義務を負っているということです。

③.三番目は、このような歴史的国家の存在があってはじめて、国民の権利、自由、平和が守られるということです。

 要するに、国家というのは、それぞれの国民が歴史的に形成された独自の価値観に基づいて生きていけるように、その人権と自由を守ることを使命とする最も頼りになる人権保護団体であり、その国家の役割と機能、および政府と国民との関係を規定した最も基本的な法律が憲法であるというわけです。
by nitta_hitoshi | 2010-05-03 21:17 | 講演