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新田均のコラムブログです


by nitta_hitoshi
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語るに落ちた勝田吉太郎氏ー「大学の名誉のために一言」を吟味するー(1)

(平成12年5月中旬稿)

【『諸君!』平成12年5月号において、私は八木秀次氏、松浦光修氏、浜田耕司氏と四人で「三重教育界で何が起きているか」という座談を行った。その時、八木氏は鈴鹿国際大学の久保憲一教授が人権センターの展示を批判したことを理由に事務職員への降格を命じられた問題を取り上げて、「学長を含む大学当局の醜態ぶり」は「あまりにもだらしない」と批判した。すると、勝田吉太郎鈴鹿国際大学学長(当時)が『諸君!』の翌月号に「大学の名誉のために一言」という弁明を寄稿された。本稿は、その勝田氏の弁明を批判するために執筆し、『諸君!』編集部に掲載を依頼したものであるが、勝田氏の問題はこれ以上取り上げないとの編集部の意向により掲載されなかった。】


 鈴鹿国際大学学長であり、現在政府の教育改革国民会議の委員を務めておられる勝田吉太郎氏が、『諸君!』六月号に「大学の名誉のために一言」という題で“自己弁解”の一文を寄せている。弁解の直接の対象とされているのは、『諸君!』五月号に掲載された私を含む四人の座談会「広島の二の舞を許すな!三重県教育界で何が起きているか」における高崎経済大学助教授・八木秀次氏の発言である。勝田氏はここで八木氏の発言を、当地(三重県)の事情にうといと思われる一教授の“気楽な批判”としか思われない、と非難している。ならば同じく「当地」の私立大学に身を置き、いささか「事情」に通じている私が座談会に参加した者を代表して「一言」申し上げてもあながちお門違いではあるまい。加えて私は『正論』六月号に掲載された拙論「自由を押し潰す“空気”」の中で鈴鹿国際大学の久保憲一教授が教授職を解任されて事務職に降格された事件に言及し、「勝田氏は自らの名誉のためにも事の詳細を明らかにすべく口を開くべきであろう」と書いた経緯もある。そこで以下、勝田“弁解”に対する私の考えを述べ、あわせて「当地の事情」についてもいささか説明させて頂きたいと思う。(つづく)
by nitta_hitoshi | 2006-10-16 10:32 | 不掲載・未発表