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新田均のコラムブログです


by nitta_hitoshi
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女系天皇論の非論理性・非歴史性・非倫理性(23)

②自らの旧説の否定の隠蔽(3)

「誓約」についての高森さんの旧説を紹介する前に、「皇祖神」と子孫について、高森さんが自明の前提にしてしまっている先入観と、それによってもたらされる罠について説明しておきたいと思います。
 その先入観は二つあります。

①皇祖神という場合、皇祖神と子孫との関係は、「直系」でなければならない。
②皇祖神と子孫との関係は、人間の血縁関係と同じものと考えなければならない。

 ①の「直系」思想で考えると、オシホミミノミコトが天照大神の生んだ子であるか、スサノオノミコトの生んだ子であるかというのは大問題です。「スサノオの命→天のオシホミミの命→皇室の血統」という直系で考えると、天照大神ではなくて、スサノオの命が皇室の祖先神になってしまうからです。
「オシホミミノミコトはスサノオノミコトが生んだ子だから人間の血縁関係に当てはめれば男系だ」と指摘すると、「天照大神が皇祖神であることを否定する議論だ」と大騒ぎするのもそのためです。

ところが、歴代天皇の中には、前天皇の直系でない方も多くおられます。それでも前天皇は現天皇の先祖ではないなどとは言われません。それは男系を遡れば、前天皇も現天皇も同一の天皇に行きつくからです。

同様に、天照大神もスサノオノミコトも一代遡ればイザナミノミコトの子ですから、同一の男性神に行きつきます。偏狭な「直系」信仰を捨てて、ひろやかな「男系」で俯瞰すれば、天照大神も、スサノオノミコトも、オシホミミノミコトも、同一の男系の血統に属するわけです。したがって、無理やりオシホミミノミコトを天照大神が生んだという物語の筋にする必要はないわけです。
by nitta_hitoshi | 2012-06-13 20:22 | 女系天皇(主に高森さんへの問い)