新田均のコラムブログです


by nitta_hitoshi
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小林よしのり氏“公認”「ゴーマニスト」宣言(111)

 田中卓氏の主張は「歴史的には、皇祖神の天照大神が『吾が子孫の王たるべき地』と神勅されている通り、“天照大神を母系とする子孫”であれば、男でも女でも、皇位につかけて何の不都合もないのである」(『諸君!』平成18年3月号64頁)というものでした。

 これに対して、私は次のように問いました。
「田中氏の主張にもかかわらず、神武天皇以来の皇位は一二五代一貫して男系によって受け継がれてきた、ということです。原理的には女系でも、双系でもかまわなかったのだとしたら、何故そのような実例が一つもないのか。これこそ、歴史家としての田中氏が責任をもって答えねばならない最重要事項でしょう」(『諸君!』平成18年4月号59-60頁)

 田中氏の答えは次のようなものでした。
シナ古代の一般的な男尊女卑(仁井田陞博士の大著『支那身分法史』等参照)がもたらした、典型的な家系継承の“習慣”に過ぎないのではないか」(「“女系天皇”の是非は君子の論争で」『諸君!』平成18年5月号207頁)

 この応答に対して、私は次のように問い返しました。
「わが国では天照大神の天壌無窮の神勅が歴史を動かし、歴史が神勅を実証する」(田中前掲論文205頁)と田中氏は言われている。とすれば、「一方で、女系を公認する国体原理に反して好ましからざるシナ古代の遺風が皇室において連綿として続いてきた事実を認めながら、他方で『歴史が神勅を実証する』などと言えるものでしょうか」(『神社新報』平成18年4月24日号)

 私はさらにこうも問いました。
「古代人もそのような意味で解釈[皇祖天照大神は女性なのだから、天皇は本来女系だったと考えられる]していたのだとしたら、どうして、歴代天皇は一貫して男系で継承されてきたのだろうか。何故、直系の男子が絶えた際に、かなりの無理をしてまで遠い傍系の男子を求める努力がなされたのだろうか。これでは、神話の尊重どころか、皇統・皇位に関わる最重要の神話を一貫して、時には強引に無視ないし否定してきたことになってしまう」(『国民新聞』平成22年1月25日号)

 管見の限りでは、その後、この問いに対する田中氏の応答はなく、議論はここで止まっています。
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by nitta_hitoshi | 2010-09-24 22:30 | 小林よしのりさん批判