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新田均のコラムブログです


by nitta_hitoshi
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 シナ男系絶対主義者=クレムリン小林さんは『サピオ』平成21年12月16日号72頁で「女系も皇統に属し、女系天皇も立派に正統性があると主張しているのが、この『皇室典範改正案』であり、高森明勅、所功、田中卓、笠原英彦、酒井信彦らの専門家である」と書きました。それ以後、彼は女系派は「専門家」であると連呼しはじめました。
 そのきっかけは、『サピオ』平成21年8月26日号によれば、田中卓氏に会った時に「東京に歴史学者はいない!」と言われて、「実際、東京の論壇では専門外の知識人が、皇室や日本の歴史について、でたらめなことを発言している。わしの直感はやっぱり正しかったのだ」と確信したからのようです。
 田中氏の前で「高森氏が借りてきた猫のように萎縮していた」ことが、田中氏の言葉を信じる大きな要因だったことも描かれています。
 この田中先生の言葉が真実ならば、所氏を除いて、東京にいる、有識者会議のメンバーも、高森氏も、笠原氏も「歴史学者ではない」というこになりますが、小林さん、それでよろしいのでしょうか。

○ちょっと補足
 ちなみに、その専門家の中で、小林さんが主張する「直系長子優先」の皇室典範改正を支持して、現行法では皇位継承資格のない愛子内親王殿下に皇位継承権を認め、悠仁殿下よりも皇位継承順位を上に位置づけることに賛成している方は誰なのか、明確にして頂きたいですね。
# by nitta_hitoshi | 2010-09-06 22:14 | 小林よしのりさん批判
 シナ男系絶対主義者=クレムリン小林さんは、旧宮家の男子の方々の皇籍取得に反対する理由として、『サピオ』平成21年12月16日号71頁で次のように書いています。
「なんでわざわざ『俗界』で生まれ育ち、すっかり一般大衆化したタダの男を皇族にしなければならんのだ? その男はレンタルビデオ屋でアダルトDVDを借りた記録を残しているかもしれない。いかがわしい男女交際をしたり、人に金借りたりしているかもしれない。あとで続々と『俗界』の証言者が現れて暴露するかもしれない。」

 小林さんは、全然想定していないようですが、この批判は女帝の配偶者にも全く同様に当てはまる批判です。自分の構想が実現した場合に、どんな批判が返ってくるのかも予想せず、ただ敵と見なした人々の主張を攻撃することだけに躍起になっている姿を見ていると、「本当に皇室の弥栄を願っているのだろうか?」「ただ議論に勝ちたいだけではないのか?」という疑念がわいて仕方ありません。

○だいぶ補足
 『wILL』10月号196頁によれば、「小林さんは敵を作りすぎるから、そろそろ落とし所を考えたほうがいいね」と言われて、考えた末の結論が次のような言い方だったようです。
「かつて男系絶対を唱えていた保守系知識人の中でも、頭のいい人はすでに沈黙した。大原康男氏も、櫻井よしこ氏も、八木秀次氏も・・・ その他の保守系知識人も、わしが集中的に皇統問題を描き始めて、みんな発声を控えてしまったではないか! 頭が良ければ、『ゴー宣』を読めば勝ち目はないとわかる!(中略)頭の悪い連中だけが未だに騒いでいるが・・・」(195頁)
「今や保守系知識人のほとんどが、皇統問題に関して沈黙してしまった! 大原康男、櫻井よしこ両氏からも反論はない。多分もう『ゴー宣』を読んでわかったのだろう。男系論の火付け役として責任があるはずの八木秀次氏も一切ダンマリを通している。ただ、ごく少数の頭の悪い連中が、まだ騒いでいる」(『サピオ』9月8日号56頁)

 小林さんは、「頭がいい」とおだてれば、心優しい保守派は勝ったことにしてくれると思っているようですが、そう簡単にいくでしょうか。この物言いは逆効果ではないでしょうかね。「落とし所」のつもりで、「挑発」してしまった、という感じがします。
 それにしても、こんな言い方でなんとかなると思うなんて、過去に「お前は頭が悪い」と言われて深く傷ついたとか、「頭がいい」と誉められてとても嬉しかったとか、そんな体験でもあるのでしょうか?
# by nitta_hitoshi | 2010-09-05 06:04 | 小林よしのりさん批判
 小林さんが「有識者会議の報告書」を絶対視しし始めたのは『サピオ』平成21年12月16日号からです。この時(70頁)から、彼は旧宮家が今上陛下とは600年前に分かれた遠い血筋であることを繰り返し強調いるのようなりました(『サピオ』平成22年3月31日号56頁、5月12日号59頁、6月23日号65頁、7月14日号56頁、9月8日号58頁。『WiLL』平成22年5月号197頁)。
 ところが、女系公認の立場に立てば、決して無視できない旧宮家の女系での血筋に近さについては、『サピオ』平成21年12月16日号の78頁で、竹田恒泰氏について「『明治天皇の玄孫』というが、明治天皇の第6皇女が曾祖母という関係で女系の血縁である」と書いただけで、その後、一切言及していません。これは、女系から見れば4世という近い血縁にあることが不都合だからなのでしょう。

○ちょっと補足
 小林さんの議論を改めて読み直してみて、これはまったく平成18年の私と田中先生との『諸君!』および『神社新報』での論争の再現なのだと思いました。そして、歴史についての本質的な論点はすでにその時点で出尽くしており、決着もついていたと思います。ただ、小林さんの影響力の大きさのために、もう一度繰り返さなければならなかっただけのことです。
 したがって、皇統問題の原点にかえって、基本的論点を確認したい方には、『諸君!』平成18年3・4・5月号、『神社新報』平成18年2月13日号・4月24日号をご覧になることをお薦めします。
# by nitta_hitoshi | 2010-09-03 09:09 | 小林よしのりさん批判
 シナ男系絶対主義者=クレムリン小林さんは、『サピオ』平成21年12月16日号73頁で、「女系天皇の出現が即ち無血革命の仮面をつけた易姓革命を意味する」と主張する小堀桂一郎氏に対して、次のように反論しています。
「将来、女性天皇が結婚することになれば、男(皇婿)は戸籍が消滅し、『姓』がなくなるのだから、『易姓革命』など起こるわけがないではないか!」

 これは、以下の記事の受け売りのようです。

「皇統系譜は、あくまでも当代の天皇を中心に繋いでゆくのであるから、従来の男系男帝より男系女帝を経て女系子孫の天皇(男帝か女帝)となっても皇配(天皇の配偶者)の家系は姻戚にすぎない(しかも元来“姓”のない皇室に入る際、入夫の姓=苗字は消える)。それゆえ、無闇に複雑化するとか、血筋に純粋性や一貫性がなくなるというようなことは、ありえないのである」(所功『皇位継承のあり方』PHP新書、平成18年1月131頁)

「皇室には『氏』がなく、民間出身者でも、皇室に入られると、新しく『皇統譜』に記載されて、今までの戸籍は消滅して、「皇族」の一員としてお名前だけになられるから、謀反者による革命が起これば別だが、婚姻関係から皇室とは別の「氏」の王朝が、将来も誕生される可能性はない。」(田中卓「女系天皇で問題ありません」『諸君!』平成18年3月号65頁)

 この議論は、性差を表す言葉や文化を消せば性差そのものも消滅してしまうというジェンダー・フリーの発想とよく似ています。性も姓も、表象する言葉を消したら、それでいいというものではないでしょう。

○ちょっと補足

『サピオ』平成21年8月26日号には
「いずれ男系・女系の議論を描くときが来るだろう。そのことも含めて、高森明勅氏に同行してもらい、伊勢の田中卓博士のお宅に伺った」(72頁)
「わしは田中先生が女系容認なら安心して信じることにした」(73頁欄外)
と書かれています。
 「追撃編」を読み返してみると、小林さんの女系公認論は、この高森・田中両氏の議論を素直に信じ、なぞる中で、後戻りできないところまで行ってしまったのだと分かります。
# by nitta_hitoshi | 2010-09-02 09:29 | 小林よしのりさん批判
 シナ男系絶対主義者=クレムリン小林さんは、『サピオ』平成21年12月16日号68頁で、有識者会議の報告書について次のように書いています。
「わしはちゃんと読んでみた。ほお・・。大したものだ。これは相当専門的な知識のある人間でなければ書けない内容だ」(68頁)

 ということは、平成17年12月の『挑戦的平和論・下巻』で、「無識者」「無識者会議」「呆れてモノも言えない」「非常識にもほどがある」「正気の沙汰とは到底、思えない」と非難した時には「ちゃんと読んでいなかった」ということでしょうか。ちゃんと読まずに、ここまで罵倒したということでしょうか。単行本では、この点を「ちゃんと説明してほしい」ですね。

○ちょっと補足
 大家に頼リスト=小林さんには、吉田松陰の「経書を読むの第一義は、聖賢に阿(おも)ねらぬこと要(かなめ)なり」という言葉を贈る前に、「経書を読むの第一義は、経書そのものを読むこと要なり」と言わなければならないようです。
 彼の原典無視が単なる稚拙さからではなくて、「読者はどうせ原典なんか確認しない。わしの書き方次第でどうにでも意識を左右できる」と確信犯的にやっているのだとすれば、恐ろしいことです。「『ゴー宣』の読者をナメてるのか?!」(『サピオ』平成22年6月9日号62頁)。
# by nitta_hitoshi | 2010-09-01 08:11 | 小林よしのりさん批判