新田均のコラムブログです


by nitta_hitoshi
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2010年 06月 19日 ( 1 )

ゴーマニスト「降格」準則

18.他人の論文をパクッたら降格!

 日本の天皇の「男系継承」は、シナ・朝鮮の家族制度を模倣した「因習」にすぎない、という小林さんの議論を検討するために、彼が言及している酒井信彦氏の論文(「女系天皇こそ日本文明に適う」『諸君!』平成18年10月号)を読み返していて、驚くべきことに気がついてしまいました。

 『サピオ』平成22年5月26日号掲載の「男系継承はシナ宗族制度の模倣」は全10頁のうち6頁までが前記の酒井論文のパクリだった、ということです。
 酒井氏は皇位継承問題に関して小林さんと同じ立場ですから、「俺の論文をパクッタな!」と抗議することはないでしょうが、相手に抗議されなければパクッテもいいということにはならないでしょう。もし、学者がこんなまねをすれば、ほぼ間違いなく、学者生命が危機に瀕します。

 そのバクリがどの程度のものなのかは、これから検証していきますが、その前に、彼の巧妙な隠蔽工作と逃げ道の用意について書いておきます。

 小林さんは、58頁から63頁までを酒井論文のパクリで描いた後、最後の頁の最後のコマで「元東大教授で朝廷儀礼の研究者、酒井信彦氏は『女系天皇こそ日本文明に適う』と主張している。確かにその通りで、女系も認め、双系継承に移行した方が、日本人一般の継承に関する伝統・文化に適合するのだ」と書いています。

 皆さんは、彼が最後の頁の最後のコマで酒井氏に触れたことの意味がお分かりになりますか? 

 ここを読んで、58頁以降がほぼすべて酒井論文のパクリだと考える人はまずいないでしょう。小林さんは色々な人の本や論文を読んで書いており、その中の一人に酒井氏もいる、と思うに違いありません。また、「女系天皇こそ日本文明に適う」は酒井氏の「主張」だと書かれているので、これが論文名だと気付くこともないでしょう。したがって、その論文を探して読んでみようとする者も出てきません。
 こうやってバクリが隠蔽されているのですが、万が一、気付く者が出てきても大丈夫。「最後にちゃんと酒井氏のことを書いているじゃないか」と言って言い訳できるようにしてあるのです。

 実に賢い! 巧妙な隠蔽工作、狡猾な逃走路の確保です。

つづく。
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by nitta_hitoshi | 2010-06-19 14:43 | 小林よしのりさん批判