新田均のコラムブログです


by nitta_hitoshi
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ジョン・ブリーン著『儀礼と権力ー天皇の明治維新』を吟味するー「語り」によって隠されたものは何か (18)

「儀礼論的観点から幕末の政治史にせまると、きわめて重要な意味をもってくるのは、文久三年(一八六三)という年である。それは従来の研究がもっぱら注目してきた八・一八政変ゆえでなく、家茂将軍の未曾有の上洛、そして上洛した将軍が御所内で孝明天皇に拝謁したためだと主張する。将軍が江戸城をあとにし、京都に向かったことは、参勤交代に事実上の終止符を打ち、近世的な権力関係を崩壊させる発端となった。その後、有力藩主が京都に集まり、天皇に拝謁することによって、新たな権力関係が形成されていく。ほとんど研究されていないこの画期的な将軍上洛は、全く新しい、(過渡的な)政体を出現させたことをここで主張する。」(一六ー一七頁)。
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by nitta_hitoshi | 2013-02-20 00:19 | 英訳原文