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新田均のコラムブログです


by nitta_hitoshi
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小林よしのり氏“公認”「ゴーマニスト」宣言【追記編・欄外編】(12)

『サピオ』平成22年1月4日号71頁欄外→『新天皇論』第1章11頁

しかし皇室も国民も受け容れるはずがない「側室復活」を主張し、「人工受精」で「試験管天皇」を作ろうという異常さに気づかなくなるくらい「男系絶対主義」はファナティックになっている。しかも「女系を容認したら皇統断絶」だと断ずるのだから、国体とは何かが全くわかっていない。

[コメント]
 小林氏の議論の卑怯なところは、実名を挙げない議論を書き連ね、それを「男系絶対主義」という言葉で一括し、男系維持を主張する人々全体を貶めるという手法をとったことです。
 他方で、仲間だと見なした人々については、彼が否定する議論を展開していても無視します。例えば、高森氏は、古代の常識として「『姓』の観念を前提としてゐるかぎり、男系の断絶はそのまま皇統の断絶だと考へられたはずだ。このやうな条件下では、女系継承の可能性など夢想だにできなかつたにちがひない」(『正論』平成16年7月号143頁)と書いています。
 「「女系を容認したら皇統断絶」だと断ずるのだから、国体とは何かが全くわかっていない」という彼の主張が真実ならば、少なくとも、高森氏か、古代人かのどちらかが、「国体とは何かが全くわかっていない」ということになります。
 さらに、自分自身のかつての主張を180度変えた場合も、他人から指摘されない限り、頬かぶりして、その理由をちゃんと説明しようとはしません。すでに何度も書いたことですが、彼は『挑戦的平和論・下巻』(平成17年12月)で次のように主張していました。
「三笠宮さまは皇室維持の方法のひとつとして、側室の復活も挙げられている。本章で指摘しているとおり、もともと天皇制と民主主義は相容れないものであり、この提案も真剣に選択肢に入れて然るべきであろう。」(34頁)



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by nitta_hitoshi | 2011-01-04 08:18 | 追記・欄外編