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新田均のコラムブログです


by nitta_hitoshi
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小林よしのり氏“公認”「ゴーマニスト」宣言(9)

ゴーマニスト「降格」準則

2.似顔絵がヘタになったら降格

 小林さん批判に私が似顔絵を使っているのには理由があります。もちろん、遊びの要素もあるのですが、真面目な理由もしっかりとあります。それは、彼の似顔絵の描き方と話の展開の仕方との間に大きな共通性があり、それが彼の最近のマンガの本質的な問題点でもあると感じているからです。その共通性、問題点は何かと言えば「作意」です。

 彼の描く似顔絵には一定のパターンがあります。それは自分が肯定する人物には「いけめん、知的、さわやか」という印象を付与し、否定する人物は「不細工、あほ、悪人」という印象を付与するということです。
 その手法が、その人物の内面に実際にあるものを正しく写し取って、拡大してみせているのならいいのですが、最近では、どうもそうではなくて、その人物の本質から離れて、小林さんが読者に刷り込みたいと思っている印象を混ぜ合わせて描くという方向に変質してきているように思います。
 そのために、似ていない絵が増えていると感じます。例えば、高森さんなどは、いい人に描こうとする余り、彼の目の鋭さとか、得体の知れなさを描けず、誰だか分からない絵になっています。

 私の親しい友人たちは、異口同音に、小林さんの絵よりも、私が使っている似顔絵の方が私に似ているといいます。私の仕草や表情だけでなく、性格まで写し取っているというのです。
 おそらく、この差は、書き手の技量の差ではなく、描く時の姿勢の違いに由来しているのでしょう。素直に相手の本質を理解してそれを描こうとするか、それとも印象操作の道具に使おうとするのかの差だと思うのです。

 似顔絵による印象操作の手法は、同時に、彼の最近のマンガでの話の展開の仕方そのものの手法でもあるように思います。つまり、真実をありのままに見て、それを伝えようとするのではなく、自分が読者に刷り込みたい印象に合わせて加工する。相手をよく理解した上での内在的な批判を行うのではなく、読者の拒否感を煽るような表面的なレッテル張り(例えば、原理主義者、カルト、運動家など)を繰り返す。こういった手法です。

 私がマンガで対抗した真意は、この手法の持つ本質的な問題点を浮かびあがらせたいというところにありました。

 小林さんが描く最近の私の似顔絵は「崖の上のポニョ」みたいになってきていますが、さて
 印象操作の手法で、もっと似ている絵を描けるかな? よしりん! 
 できなきゃ、降格だよ!

追伸

「皇室問題の核心を語る」で、トッキーさんの指人形がもっていた私の似顔絵の似顔絵は誰が書いたのでしょうか。私をおちょくるためにわざとヘタに描いたのならいいのですが、本気で書いて、あの程度ということはないでしょうね。トッキーさんは、余り絵が上手ではないので情報屋をやっているという話もあるようですが、本当でしょうか?
by nitta_hitoshi | 2010-05-23 15:12 | 小林よしのりさん批判